北アルプス縦走5日間・やっぱしイケメンだよなあ(2018年7月29〜8月2日)

北アルプスっていけすかないけど、
やっぱしカッコいいよね、みたいな。
南アルプスはイケメンじゃないけど、
味があるよね、みたいな。

南アルプスは大泉洋さんみたいな。
北アルプスは竹内涼真さんみたいな。
大泉洋さんもいいけど、 イケメン度合いでは勝負にならんよなあ。
大泉洋さんはイケメンで勝負してないですけども。

そんなわけで、 カッコいいって言ったら北アルプス。
ということで7月29日〜8月2日で北アルプスに行ってきました。

7月29日(日)
台風の影響で出発を1日延期して、 日曜の朝、おうちを出た。
電車とバスを乗り継いで新穂高に昼過ぎに着く。
最後の下界メシを、 と思って案内所で聞いてみたら、
台風による影響なのか停電があったらしく、 ロープウエー駅内の食堂しかやってないとか。

ま、食べられれば問題はない。
飛騨牛カレーを食べ、 時間はあるのでわさびとバニラのハーフのソフトクリームも。

13時40分くらいに新穂高を出てわさび平小屋を目指す。
暑さはこのへんでも下界よりはかなりマシです。
明日登る笠新道入口もチェックしてわさび平小屋に。
昔懐かしいラムネ250円。

テント張る時に気づいたんですが、 2007年にここで張った時の位置には車が何台もとまってました。
ボク、前回は駐車場に張ってたわ。。。

夜ごはんはアルファ米の炒飯とごぼうサラダと焼きなすのみそ汁。

ラクな行程でしたが意外に疲れていたのか、 暗くなる前に寝てしまった。

7月30日(月)
2時45分起床。
朝ごはんは成城石井(←ここ重要)のパンと、
オニオンコンソメスープにセブンイレブン(←ここは重要じゃないです)のゆで卵。

近くの横浜の高校生のグループがテントを張っていましたが、
撤収時に声もほとんど出さず、 物音も立てずに見事な撤収。
ボクたちがトイレに行っているうちに、 全員がだまってスタートしていった。
うちは2人だけでもマゴマゴしてしまいますけどね。

こちらもまだ暗い4時ちょうどにスタート。
笠新道入口で水を汲んで4時13分に登り始めます。

相方のみーさんが体力が心配、
というので、ここを登るのか下るのか、 あるいは鏡平経由で遠回りするのか、
いろいろ迷ったのですが、 結局、わさび平に泊まって朝早くスタートすることで解決することにした。

笠新道のコースタイムは、
杓子平まで4時間20分、
稜線まで2時間、
山頂まで1時間10分、
合計7時間30分。
稜線に出るまでの6時間20分はひたすらガマンの登りだ。

作戦は1時間登ったら10分休憩、 のパターンを崩さずに登ること。
余裕があってもきちんと休憩をとっていくことにした。

1番手ではなかったと思いますが、 すぐに1人また1人と抜かれていきます。
でもそれを考えて早く出てきたのだ。

1人なのに前にもザックを抱えた人に抜かれる。
あの格好でこの山を登り切るんだろうか?
後ろのザックも大きかったけど。

ゆっくり登ったつもりだったけど、 みーさんも淡々と登ってくれたおかげか、
稜線までは結局ほぼコースタイム通りで登り切って、 タイムは参考になると思いますので書いておこう。

見落としもあるのでチェックできたものだけです。
1460m標識4時34分(笠新道入口から21分)
このあと5時7分から18分まで休憩
1700m標識5時26分(笠新道入口から1時間13分)
1800m標識5時42分(笠新道入口から1時間29分)
このあと6時24分から35分まで休憩
杓子平までの中間点の標識は見落とした・・・
2100m標識6時54分(笠新道入口から2時間41分)
2200m標識7時14分(笠新道入口から3時間1分)
このあと7時54分から8時9分まで休憩
杓子平8時23分(笠新道入口から4時間10分)
このあと9時16分から30分まで休憩
稜線に出たのが10時16分(笠新道入口から6時間3分)

杓子平まで4時間20分とアバウトなコースタイムなので、
この記録からまとめてみると、
笠新道入口から1800m標識まで1時間30分、
そこから2200m標識までさらに1時間30分(35分くらいかなあ)。

杓子平からはみーさんも疲れたということで、 ピッチも落ちましたが、
タイムは杓子平から2時間を切っていたので、 コースタイムも疲労を考慮して設定されているようです。

本当に淡々と登るしかなく、 また暑かったのですが、
テント泊装備でみーさんもよく登ってくれました。

稜線まではコースタイムとほぼ同じくらいでしたが、 それでも抜かれる一方でしたね。
ここを登ろうというくらいですから、 みなさん健脚です。

杓子平までくると、 笠ヶ岳が見えてきます。
本当に端正できれいな山です。

2007年にきたときは曇りから雨な天気だったので、 全然見られなかった景色です。
こんないい景色だったんだ。

今回は全般にそうでしたが、
花の時期は終わりかけというか、 終わってしまった感じだったので、
もう少し早めの時期にくるか、 あるいは紅葉の時期がいいかもですね。

登るのはしんどいですけども。

思ったよりも早く登れましたので、 稜線に出てからは写真タイムも取りながら行きます。
天気が良かったので気持ちのいい稜線散歩でしたが、 やっぱしボクもしんどかったです。。。

ここで前にもザックを抱えた人とすれ違う。 ん?

朝抜いて行った人だよな。
と思って話をしたら新穂高まで戻るという。
その格好で笠ヶ岳を笠新道日帰りかあ。
世の中にはすごい人がいますね。

11時50分くらいでしたかにテント場に到着。
先客は1人だけでしたので場所は選び放題。
慎重に吟味してやっぱし下の方に(^_^;)

テントを張りましたら小屋まで受付に上がります。
スリッパで行くか、登山靴で行くか迷いますが、 山頂まで行くので登山靴で。

そしたら小屋まで行く間に雪渓横断が。
スリッパじゃなくてよかったよ。
夜中にトイレに行くのは危険だね。
ちなみに小屋まで10分くらい登ります。

小屋につきましたら、 箱のトロピカーナ100%りんごジュース350円。
おいしかったよ。

小屋前で煮炊きしてお昼ごはんに。
ドライカレーと焼きそば。

満足しましたら山頂に登っておきます。
山頂には13時32分。
展望抜群、
と地図に書いてありますけど、 偽りなしですね。

本当にいい山だ。
天気が良ければね。
ま、どこの山もそうか。

小屋まで戻ってウダウダします。
できれば夜ごはんまでここにとどまって、 トイレも済ませて戻ればもう1回来なくて済む。
とか思いましたが、
さすがにそんなに耐えられるわけでなくテントに戻りました。
そう思わせるくらい小屋からテント場が遠い。。。

テントでゆっくりしていたら、
熊がいるよ!
という声が聞こえてきた。

あわててテントを飛び出し、 熊の場所を教えてもらう。
雪渓の向こう側の岩場のところに黒いものが見えている。
数百メートル離れているとはいえ、 はっきり確認できる。
本当に熊だよ。

その熊、 岩場をよじ登って行くときに大きな石を2つ落としやがりましたね。

みーさんいわく、
初めてカメラの望遠レンズがあって良かったと思ったよ
だそうです。

ちなみに小屋周辺でよくでる熊らしく、 近寄ってはこないんだそうです。

夜ごはんはわかめごはんになめこのみそ汁、コンビーフと豆のサラダ。

しんどかったはずだが、 なかなか寝られなかった。

7月31日(火)
暗い中で雪渓を渡るのはイヤだ、 というみーさんの意見を取り入れて4時起床。
でも稜線上なので早くから明るくなるんだよね。。。

朝ごはんはペペロンチーノときのこのポタージュ。
小屋までトイレに上がって日の出を楽しむ。
富士山も見えていましたね。

戻ってテントを撤収。
出発前に水を汲みにいったら、 昨日はじゃぶじゃぶ出ていた水が出ていない・・・。

どういうことだ?

ほかの方とも話したのですが、 この時間は雪渓が融けないからなのかな?

たまっている水はあるのでそれをすくっておきました。

6時16分スタート。
遅くなってしまった。
今日は稜線散歩だよな、 とか言っていたのですが、
結構しんどくてみーさんにブツブツ文句言われた。。。

抜戸岳を過ぎ、 秩父平へ下りる右に折れるところの手前、
すれ違いの登山者から、
あれ、熊ですかね?
と聞かれる。

その方向を見ると、
熊ですな。。。

昨日のよりももう少し近かった。
1日1熊なのか?

またしても望遠レンズを装着して何枚か写真を撮る。
目が悪いからなんだけど、 実はこれまでも結構視界には入っていたのかな?
見逃しているだけで。
そんな風に思いましたね。

双六小屋には11時51分。
オランジーナ400円。
ボクが煮炊きしている間にみーさんに買って来てもらったんですけど、
みーさんが自分用に買ったネクターの方がよかったな。。。

お昼ごはんはカルボナーラと、 モンベルで買った3分でできるコーンリゾッタ。
これよかったけど、 スプーンがついていないのはたまにキズ。
まあスプーン分も軽くしようということですか。
確かに毎回違うスプーンじゃなくてもいいですもんね。

曇ってはきていましたが、 雨は大丈夫そうだったので三俣山荘に向かいます。
12時26分に双六小屋を出発。
みーさんが登ったことがないので双六岳に登る稜線コース。
でも時間が遅れていたのでしんどかったですね。

双六岳には13時31分。
せっかく登ったのにガスガス。。。

あとは急いで三俣に向かいます。
三俣蓮華岳に14時50分。
三俣山荘には15時39分でした。
三俣山荘のケーキセットには間に合わず・・・。

小屋ジュースはネクターピーチ400円。
やっぱしネクターはうまいなあ。

夜ごはんはアマノのたっぷり野菜と鶏肉のカレーと、 ひきわり豆のトマトカレーを混ぜたもの、
オニオンコンソメスープ、かぼちゃサラダにコーンを混ぜたもの。
アマノのカレーはうまかった。

8月1日(水)
3時10分起床。
朝ごはんはカルボナーラとオニオンスープ。
テントは残したままでしたが、 トイレなどに手間取り4時22分にスタート。

コースタイム的には一番長い日ですが、 いきなりのビハインド。
とはいえ、軽荷ですからなんとか、 と思っていたらコースタイム1時間30分の鷲羽岳に1時間を切って、 5時20分に到着。

晴れたりガスったりを繰り返す感じでしたが、 ガスった瞬間にはきれいなブロッケンも出ましたので、 それはそれでよかったです。
写真を撮ってもらったときにはガスってしまいましたけど。
それでこちらも写真を撮ってあげたときには槍が見えてくるんだ・・・。

鷲羽岳は5時44分に出てワリモ岳を超えて水晶小屋まで一気に。
水晶小屋ではネクターピーチ400円と、 腹が減って来たので誘惑に負けてあんぱん300円を買って食べた。

今回、みーさんが登ったことがないのは笠ヶ岳と水晶岳。
2011年にここまで来たときには天気が怪しく、 水晶小屋までは来たものの、 水晶岳はスルーしてしまった。

そんなわけで今回のハイライトの山、 だったのですが。

水晶岳に向かいまして、 途中から岩場な感じになってきます。
そうなってきてからなのですが、 軽装の小屋風の人が走るように抜いていきました。
そんなに急いでどこに行くんだ?
と思っていたのですが、
途中ですれ違った方から山頂直下で滑落があった、 と聞かされます。

山頂が見えてくると、 さきほど抜いていった人たちと、 横たわった人が見えます。
山頂から10〜20mくらい下でしょうか。

同行者の方が横にいらっしゃいました。
小屋の方が無線で、
意識はありますが動かせる状態じゃありません、
とか話しています。

山頂から一度逆方向に出て小屋方向に戻ってくるところで落ちたようです。
確かに少し注意しないといけないところですが、 そう著しく危険ということでもない場所。
でも落ちたら岩場ですのでただでは済まんという感じ。

それでもはるか下まで落ちたわけでもないので、
小屋の人が救助にいけましたし、意識もあったのでしょう。

そんな横を登るのは気が重く。。。

山頂には7時53分。
先行者がいましたが、 登頂を喜べるような状況でもなく。
お互いに写真を撮りあって、 ヘリが来たら邪魔になりますからすぐに下山することにした。
落石起こしても大変ですから慎重に慎重に。

下山中にはもうヘリがやってきた。
少し見ていましたが救助するのも大変ですね。

もういいか、 と思ってこちらは水晶小屋の方に戻ります。
水晶小屋直前で小屋の方から、
ヘリが来るのでそこで待機してくださ〜い、
と呼びかけられます。

どうするんだろう?
と思っていましたら、 小屋から水晶岳方向に少し登ったところにヘリがやってきて着陸。
落ちた方がザックを小屋にデポしていたのでそれのピックアップだったようです。
ザックを載せたらすぐに離陸していきました。

大事ないといいんですが。

やはり山はナメたらいかんですね。
明日はわが身にならないようにしないと。

素晴らしい山日和でしたが、 なんとなく気が重い日になりました。

水晶小屋は9時2分に出発。
黒部源流コースで戻ります。
谷なので風が吹かずに暑かったです。

三俣山荘には11時30分。
お昼ご飯を作りつつテントを撤収。
山菜おこわとトン汁。
トン汁うまかったですね。
アマノ、やるな。

そして山荘まで行って昨日は逃したケーキセット1200円。
アップルパイとおいしいコーヒーでした。
地ビールもありますよ〜、
とおねえさんに勧められましたが、 ガマンしました。
オレって男だなあ。

三俣山荘は13時に出発。
今日は巻道コースで。
今日も天気は持ちそうだったので、 写真を撮りながらゆるゆると。
花の時期が過ぎていたのが残念でした。

双六小屋には15時40分。
ネクターピーチ400円。

夜ごはんは五目ご飯に麻婆春雨となめこのみそ汁。

21時ごろにお腹痛くて飛び起きてトイレに走りました。
危なかったよ。

帰りに空を見たら天の川がうっすら見えた。
怪我ならぬ腹痛の功名なのか?

8月2日(木)
みーさんと相談の上、 新穂高11時30分発のバスに間に合わせることに。

3時30分起床。

朝ごはんはカレーリゾッタ、ペペロンチーノ、ポタージュスープ。

小屋前で日の出を見てから5時16分にスタート。
今日もいい天気で槍もよく見えています。
鏡平小屋には6時52分。
かき氷500円はおいしかったねえ。
これは最高だわ。

鏡池の逆さ槍も木々に邪魔されていますがギリギリ見えた。
写真撮ったりしていたら長居し過ぎてしまった。

鏡平は7時24分に出発。
ここからコースタイムで3時25分ですか。
コースタイム通りなら10時50分か。
お風呂に入ることを考えるとギリギリだ。

少し急ぎめに、 とか思ったんですが、
時間的にすれ違いが多くなり、 なかなかペースが上がりません。
秩父沢に8時49分。

休憩もそこそこに急ぎます。
チェックポイントごとに時間を見ますが、 時間は詰められずわさび平はスルー。
新穂高には10時47分くらいでした。

ロープウエー駅直下のホテル穂高の温泉に入ろうと思ったら13時からだって。。。

少し下までおりて前回も入った中崎山荘の温泉に。
急いで入ってロープウエー駅に戻ったらすでにバスが。
ザックを下に詰め込んで乗りましたが、 座席横にはコンセントがついてました。
でもケータイのコードはバスの下のザックの中。。。

ただ、バスは渋滞に巻き込まれずに時間通りに松本に。
松本からのあずさもタイミングよく乗れて、 そこからも次々と乗り換えがうまくいき、 17時前には最寄り駅までついた。
帰宅ラッシュの前に戻れてよかったです。

ただ、朝はダウン着ていたのに東京は暑くて暑くて。
しかも乗り換えた立川よりも最寄り駅の方が暑く感じた。
この暑さはあかんやつだよ。

今回のコースは、 ボクはすべて1度歩いたことがあるところでしたが、
やっぱし素晴らしいところですね。

北アルプスは竹内涼真さんも真っ青になるくらいのイケメンだと思います。

ボクは竹内涼真さんよりもきれいなおねえさんの方が好きだけどさ。
きれいなおねえさんはボクよりも竹内涼真さんの方が好きだよね。。。


コワイレベル

新穂高〜笠新道〜笠ヶ岳
体力勝負ですが、意外とテクニカル。岩場もあるので、2年目後半以降。やっぱりガイドブックに 書かれているよりコワイと思います。ある程度岩場を経験してからの山。
笠ヶ岳〜双六小屋
特にコワイところはなし。もしかすると雷鳥。 双六小屋〜双六岳〜三俣
双六岳から双六小屋に下山する場合、ガスっているときは道迷いに要注意。岩というか石の道が わかりにくい。目印少ない。それ以外にコワイところはなし。
三俣〜鷲羽岳〜ワリモ岳〜ワリモ北分岐
ワリモ岳付近がコワイところあり。3年目以降の感じ。コワイのがイヤな人は三俣から鷲羽岳往復 にしとく方がよいでしょう。
ワリモ北分岐〜水晶小屋〜水晶岳
水晶岳付近は岩場。はしごなど。3年目以降の感じ。重い荷物は背負っていかない方が無難。ストックは ジャマになるかも。高度感あり。 めちゃめちゃ難しいことはないが、そこそこコワイ。今回滑落事故現場に遭遇しましたが、そういう場所だと認識しないといかんですね。
ワリモ北分岐〜〜黒部源流〜三俣
特にコワいところはないと思います。ワリモ岳付近の方がコワいところがあるので、コワいかもという人はこちらのルートの方がいい。
双六小屋〜小池新道〜新穂高
特に難しいところはないが、石が多いので慎重に。2年目なら十分と思う。ただ、これを登るのは笠新道ほどではないけど体力的に相当しんどいと思う。


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